第12回 選び方のまとめ

良いシャンプーの選び方 イラスト

一年間お読みいただきまして有難うございます。

このシリーズでは、ご自分で選定できる判断力を身につけていただくことを目指してきました。

このため「 良いシャンプー」の定義から始めて→シャンプーを取り巻く環境の変化→アトピーの方のシャンプー選び→“洗う”と界面活性剤→界面活性剤の基礎知識と徐々に各論に入るように進めてきました。

お役に立てれば幸いです。

良いシャンプーとは

アトピー性皮膚炎におけるシャンプーの役割は、「 “洗う”ことを通してQOLの向上に役立つ」と考えることができます。この役割を十分に果せるのが「良いシャンプー」と言えるでしょう。

このためには低刺激性・低アレルギー性でピリピリしないことは当然として、仕上がり感など一般的な使用感も満足したいものです。

判断基準はご自分の肌

安全、安心が求められていますが、 100%安全、絶対安全、万能なシャンプーはありません。“ 安全なものとは、ご自分のお肌に合ったもの”とお考えいただくのがよいと思います。

一般的な低刺激性、低アレルギー性は1つの指標にはなりますが、あくまでもご自身が基準です。さらに仕上がり感の好みなどを含めると広い範囲から“選ぶ”必要性が出てきます。

代えるときは慎重に

体質、好みは人それぞれですからシャンプーとの相性のようなものがあります。現在ご使用中のものでご満足なら敢えて代えなくてもよいでしょう。

ピリピリする、ごわごわする、指通りが悪い、仕上がり感が悪いなどご不満な点があれば今は色々開発されていますので検討する価値があります。

全体に慎重に進め、広い範囲で情報を収集します。最初にシャンプーのバックグランドから入り→シャンプーに関する基礎知識→選定時のキーワードの持つ意味を理解したのち→商品を選定します。

その上で実際に使ってみます。この場合も「お試し」サイズで事前に確認します。また、短期間で数多く変えると要因が錯綜して真の比較ができなくなりますので候補を絞り込んでからテストします。

使った時の判断は、使用方法、その時の体調、ストレスの有無、気候(特に季節の変わり目)などを含めて、総合的にかつ冷静に評価します。

シャンプーを取り巻く環境の変化

選定にあたっては広い視野から見る必要があります。少し長い目でみると生活習慣、素材・配合技術、情報の量・質などが大きく変化していることに気がつきます。これも選定に活かします。

“洗う”と界面活性剤

シャンプーはスキンケアの一環として毛髪、頭皮、肌を清潔にして健やかな状態に保ちます。

そのためには“洗う”機能が必須で界面活性剤が使用されます。一番重要な素材なのに正確に理解されていないこともあります。

界面活性剤は怖いものと思われている方もおられますが、そのようなことはありません。ここで間違うと選定の方向が大きくずれてしまいます。

このためこのシリーズでは界面活性剤などシャンプーに配合される素材の解説に多くのスペースをとりました。

キーワードのもつ意味

低刺激性・低アレルギー性無添加天然系環境受容使用感アミノ酸弱酸性などがPRのキーワードとして使われます。それぞれ良い面を持っていますが、これだけで全てが解決する訳ではありません。その言葉の持つ意味と背景などをしっかり理解しておくことも大切です。

アミノ酸:
アミノ酸系保湿剤配合などでも“アミノ”がつけられていますが、アミノ酸系界面活性剤配合がもっともオーソドックスです。
無添加:
主に旧表示指定成分を含まないときに使われます。過去にアレルギー性が認められたものを避ける利点はありますが、旧表示指定成分の制定経過およびその後の運用を考えると単純に「無添加だから安全」とは言い切れません。
天然系:
多くの方が天然物になんとなく安心感を持っておられるので、天然系、自然派などが強調されます。天然物はそれなりに魅力がありますが、“天然物だから安全”ということはありません。天然であれ、合成であれ安全なものは安全で、問題のあるものは両方にあります。

良いシャンプーの選び方

2008年4月から1年間、NPOアレルギーネットワークさんの会誌「あんだんて」に連載されました。下記のリンクよりそれぞれのページをご覧いただけます。


上記資料は、アレルギーのある方にとっての「良いシャンプー」の選び方です。一般的な良いシャンプーの条件、選定時のキーワード(低刺激、天然系、無添加、香り、アミノ酸、弱酸性など)を整理した「 シャンプー選び 」がありますのでご利用下さい。ここでは「 良いシャンプーの選び方 」の8回~11回に相当する部分を詳しく書いています。