良いシャンプーの選び方 イラスト

第6回 界面活性剤の基礎知識補足

今回からシャンプーに配合される成分を解説する予定でしたが、読者からご質問をいただいたので界面活性剤の基礎知識を補足します。

前回の「原料、製法などによる分類と命名」に出てきた「高級アルコール系、石油系など」は界面活性剤の分野で使用され、世の中とは一寸違った使われ方をしていますので説明したいと思います。

“高”の意味

一般社会で高級と言えば品質的、価値、価格などが“上の方”であることを意味しています。

一方、シャンプーなどの化学用語では高級とは“数が多い”ことを意味し品質などの上下関係はありません

高級アルコール

前月号の石けんの模型図に出てくる“C”は化学名で“炭素”を意味しています。石けんの原料である脂肪酸をアルコールの形に変え、さらに硫酸を反応させて洗浄力を高めたものが、高級アルコール系界面活性剤です。

アルコールの段階で“炭素”の数が6個以上のものを化学では「高級アルコール」というので、高級アルコール系界面活性剤という名前で分類される訳です。

高分子化合物

化学物質の最小の単位が“分子”というものだと思って下さい。この分子が数多くつながったもののうち数が特に多いものを高分子化合物と言い、粘度が増しますので増粘剤などとして使われます。

ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na

ある化合物の分子を数個つなげる(このことを高分子化と言います。)と皮膚への浸透力が弱くなり、結果として刺激性が低くなります。この性質を高級アルコール系界面活性剤に活用しています。

「ラウレス硫酸Na」(表示名称)の化学名はポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムで、エチレンオキサイドという分子を「ラウリル硫酸Na」(表示名称)に数個つないで低刺激性にしたものです。「レス」と「リル」の2字違いですが、刺激性は大きく改善されています。なお、表示名称で「ラウレス」の後に出てくる数字はつないだ分子の数を示しています。

高級アルコール系界面活性剤は汎用シャンプーに多用されますがラウレス硫酸Naが主流で、ラウリル硫酸Naは今日ではほとんど配合されません。

石油

天然物と化学物質は対極にあるように考えられがちですが、実は天然物は化学物質のかたまりのようなものです。

バラの香りは500種類の化学物質から構成されています。従って動植物は膨大な数の化学物質から出来ています。(人の体の蛋白質は10万種類)この動植物が地球規模の温度、圧力、年月で変化したものが石油と考えられているので、石油の中の化学物質の数は無限と思われるくらい膨大です。

石油は原油という形で産出されますが、このように膨大な化学物質の集合体です。そこで分解⇔精製を繰り返すことで工業的に利用可能な単一の化学物質や化学物質のグループに変えて行きます。

高級アルコール系界面活性剤の出発原料

“石油系”というと原油、重油などの汚いイメージがありますが、石油を出発原料としているだけで、分解⇔精製で得た化学物質は(これを更に反応させて得たものも)きれいなものです

これらの化学物質から天然物と同じ化学構造を持つ高級アルコールも製造されています。

しかし、世の中の天然志向からシャンプーに使用される高級アルコール系界面活性剤は、天然油を出発原料としています。(天然油の大量消費は一方では森林破壊を招く危険性も指摘されています。)

石油系界面活性剤

家庭生活で使用される石油系界面活性剤としてはLAS(リニアアルキルベンゼンスルフォン酸Na)が代表例ですが、洗浄力を必要とする洗濯洗剤などが対象です。脱脂力が強すぎるのでLASがシャンプーに配合されることはありません。

オレフィン(C12-C14)スルホン酸Naだけが美容サロン向けシャンプーに一部使用されています。

アミノ酸系界面活性剤

出発原料は石けんと同じ天然油です。アミノ酸系については後日詳しくとりあげます



■良いシャンプーの選び方

2008年4月から1年間、NPOアレルギーネットワークさんの会誌「あんだんて」に連載されました。下記のリンクよりそれぞれのページをご覧いただけます。


上記資料は、アレルギーのある方にとっての「良いシャンプー」の選び方です。一般的な良いシャンプーの条件、選定時のキーワード(低刺激、天然系、無添加、香り、アミノ酸、弱酸性など)を整理した「シャンプー選び」がありますのでご利用下さい。ここでは「良いシャンプーの選び方」の8回〜11回に相当する部分を詳しく書いています。

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