インターネット上の情報

「アトピー性皮膚炎の」改定にあたって

私の視点・雑感「 アトピー性皮膚炎 」のページを最初にアップしてから2年強たちましので、2004年8月に大幅な改定を行い、この機会に「インターネット上の情報」という項を設けました。

このホームページを見て下さる方は、インターネットに接続できる環境にあるので、即効性があると考えたからです。

大学や専門医の組織の資料は総合的に書かれていますので、新しい薬剤など広い範囲で調査できる利点があります。

一方、個人の医院、薬局の資料は温かみがあって、分かりやすく具体的なのが魅力です。

2006年2月には「 アレルギー、アトピーへの取り組み 」を設けて全体の構成を変えましたので、インターネット上の情報を独立させました。

インターネット上で簡単にアトピー性皮膚炎について調べられるように、私の視点で選定したものを次表にまとめました。公的または団体以外のものは著者のご了解後、リンクを貼ります。それまでは、お手数でもアドレスをコピーして(2段書きは2回に分けて)アドレス欄に貼り付けてご覧下さい。

管理者 表題及びアドレス ポイント
くば小児科 アトピー性皮膚炎
http://www.kuba.gr.jp/allergy/atopy.html
基本的な考え方、スキンケア、本の紹介など広範囲
京都大学広報委員会 アトピー性皮膚炎の悪化因子
-特に、誤った入浴習慣について-
京大広報549の(930)
特に、こすり過ぎに注意をうながしています
ケアネット
CareNet
e‐ひふネット
http://www.e-hifu.net/
17名の医師の研究会が運営
「専門医の相談室」
数多くのテーマがQ&A形式で載っている。
九州大学古江増隆教授 アトピー性皮膚炎についていっしょに考えましょう。
http://kyudai-derm.org/atopy/index.html
特に、ぬり薬に詳しく、免疫抑制剤タクロリスム軟膏も記載。

アトピー性皮膚炎について思う

アトピー性皮膚炎に関する本を読んでいて感じることがありますので、蛇足ながら一寸書きました。
アトピー性皮膚炎の本」で紹介した本はそれぞれ主流をなす先生方のもので素晴らしい資料であると思います。

アトピー性皮膚炎を理解していただく上では十分ですが、さらに欲を言えば
アトピー性皮膚炎の要因の複雑さ、時間的な変化を考えれば、本来、「 目的は1つ。手段は多様」であるべきではないかと思います。
しかし、実際に展開される話は「目的は1つ、手段も1つ」に偏りがちです。
ここでは特定の治療法は取上げなかったにも関わらず、この傾向があることに気がつきます。
目的は「患者のQOLの向上」にすっきりまとめられないものでしょうか?
治療も診断は皮膚科医が中心になるにしても、他の分野の医師、カウンセラー、もっと広い範囲の専門家(住環境、化粧品、化学技術者など)と柔軟に連携し、プロジェクト的に進められないものでしょうか?
最近は(2006年2月加筆)テレビなどで紹介されるようになりましたが、まだ一部のように感じます。
日常的には医師と患者の一対一の対応になりますが、考え方としては広い視点が反映されるものでありたいと思います。

この視点がはっきりしないから、アトピービジネス(高額な費用のかかる)が広がる温床を作っているように思います。
これが生まれた背景への総括(反省)が十分になされていないように感じます。
民間療法についても、ただ批判するだけでなく、良いものは部分的に取り入れるなどの柔軟性も必要と思います。

全体的に推奨する治療法の正当性が強調され過ぎているように感じますし、悩んでおられる患者の琴線に触れるような温かさがもっと欲しいと思います。
「共に考えましょう」と呼びかけているものもあり、こう言う本や情報に出会うとほっとします。
良い例が「アレルギーの快適生活」 (11) です。
また、「アトピー性皮膚炎とこころ」 (13) も多くの示唆を与えてくれます。